心に、日常に、そっと寄り添う|Kei’s-factory

| 2019 09.20

「おいしい」を作る人たちの、想いと暮らしかた

取材に訪れたのは、2010年からお店をスタートし今年で9年目になる 『Kei’s-factory(ケイズファクトリー)』。

 

住宅地の路地裏にお店を構え、焼き菓子を中心にグラノーラやジャムなどを販売。

 

お誕生日ケーキやクリスマスケーキ、ウエディングケーキなどもオーダーで承っています。

 

 

 

手作り感のある「K」の屋根がかわいい外観の中は・・・

にぎやかで楽しい店内!

 

お菓子だけでなく、いろんな雑貨なども置いてありますよ。

 

 

 

 

今回取材に訪れた時期は、夏真っ盛り。

 

汗をかきながらお店に入った私に差し出してくれたのは、自家製の梅シロップで作ったという梅ソーダと、可愛らしいスマイルクッキー。

 

「梅シロップ漬けてみたんでよかったらどうぞ~」と・・・女神かと思いました!!

 

こちらから取材をお願いしているのにも関わらず、その優しさと細やかな気遣いに感動です・・・。

 

 

今回は、そんな 『Kei’s-factory』 のオーナー 福田 恵(フクダ ケイ)さんに、お菓子作りへの想いから趣味のお話まで色々と伺ってきました!

 

 

 

 

 

― どういった経緯でお店を始めようと思われたのですか?

 

小さい頃からずっとお菓子作りが好きで、歯科技工士の仕事をしながらお菓子教室に通っていました。

 

自分で本を見ながら作るお菓子と、教室で教えてもらって作るお菓子の出来が全然違うことに感動し、漠然とですが「お菓子教室って、いいな~」と思うように。

 

次第に「お菓子の仕事がしたい!」という想いが強くなっていき、4年間続けた歯科技工士の仕事を辞めてケーキ屋さんで働くことにしたんです。

通っていたお菓子教室では講師もさせていただいていました。

 

その後勤めていたケーキ屋さんが閉店することになり、「ちょうど移転するから場所が空くよ」と、この場所でカレー屋さんをしていた私の友人が教えてくれて。

流れに身を任せるように、この場所でお店を始めることになったんです。

 

 

 

 

― 歯科技工士さんとお菓子屋さんって、仕事内容も環境も全然違うと思いますが、ギャップはありましたか?

 

そうですね、色々と変わりました!

 

でも、歯科技工士もお菓子作りもそうですが「モノを作ること」は昔から好きなので、本質は変わっていないかも。

 

歯科技工士の仕事では主に入れ歯などを作っていたのですが、それも楽しくて好きでした。

 

大きく変わったのは人との関り方ですかね。

歯科技工士だった頃はあまり患者さんと関わることがなかったのですが、今はたくさんの人との関り合いが持てて、お客さんの表情も間近で見れる。

やっぱり人と関わることが好きだなぁと感じています。

 

 

 

― お菓子を作るうえでこだわっているところや、想いなどを教えて下さい。

 

食べてもらう方に伝わるような気がするので、できるだけ楽しく、嬉しく、可愛く!プラスの気持ちでお菓子を作るよう心がけています。

食べる人にも、そんな気持ちで食べて欲しいなと思っています。

 

 

 

 

― お休みの日はどのように過ごされていますか?

 

季節問わず、お休みの日はだいたい登山に行くことが多いですね。

 

山登りを始めてもう10年以上になるんですけど、今では熊本や県外の色んなところに登山仲間がいるので、その時その時タイミングの合うメンバーが集まって、県内外の山に一緒に行っています。

冬だと雪山に登ったりとかもします。

 

 

 

 

― すごい。結構本気の登山なんですね・・・!山登のどんなところに魅力を感じますか?

 

登山中はもちろんしんどい時もありますし、そんな時は自分でも「なんで登ってるんだろう・・・」って思うこともあります。

でもキツければキツいほど、頭の中がリセットされたようにゼロになるんですよね。

 

そして山を下りてきたら、「またお菓子を作りたい」という純粋な気持ちが湧いてくるんです。

 

どんなことにも言えますが、諦めずになんでもコツコツやっていけば必ずゴールはできるし、乗り越えられる。

そういうところが山登と人生の通じるところなのかなと思います。

 

登った先にある景色や、頂上に達した時の達成感、仲間と共有しあえる時間など、登山には色んな楽しみがあるんです。

 

 

 

 

― 素晴らしい・・・なんだか私も山登らなきゃいけないような気がしてきました(笑)

休日をご自宅で過ごされることもあるかと思いますが、ご自宅はどんな感じなんですか?

 

お店はカラフルで雑貨もたくさんあってごちゃごちゃ(笑) してますが、自宅は「暮らす」場所なので、わりとスッキリとしたシンプルな空間にしています。

 

やっぱり家は居心地いいのが一番ですよね。

 

 

 

 

― いつも持ち歩いているお気に入りものなどはありますか?

 

持ち歩くバッグにはいつも本を入れていて、空き時間を見つけては読んでいます。

スマホで時間を潰すというのがあまり得意ではなくて・・・。

 

最近は、山に関する本とかエッセイなどノンフィクションの本が好きなんですが、以前と比べて選ぶ本が変わってきたなと感じます。

本って無意識に、その時自分が必要としているものを選んでるんですね。

 

 

 

― 確かに。改めて自分の選んだ本を思い浮かべると・・・そうですね(笑)

では最後になりますが、恵さんの今後の未来図を教えてください!

 

「原点に戻る」じゃないですけど、最初にお店を始めたときに漠然と思っていた「お菓子教室」をいつかしたいなと思っています。

 

日々仕事をしていると、普段そういう気持ちも忘れがちになってしまいますが、ふとこれから先の事を考えたりした時に、やっぱり最初の頃に思っていた気持ちと同じ気持ちになるんです。

 

当時通っていたお菓子教室で感じていた、先生と生徒さんの素敵な関係性。

自宅でできた野菜をおすそ分けし合ったり、楽しくおしゃべりをしたり。

 

そんな、みんなが集まりたくなるような「近所の集いの場」みたいな場所をつくれたらいいなぁと思います。

 

そして、そこで出会った人同士が仲良くなってどんどん繋がっていったりとかして・・・そういうコミュニティーができたらすごくいいな。

 

 

 

― 想いはずっと変わってないんですね!

 

そうですね。

当時からずっと変わらないです!

 

 

 

 

 

 

いつもお店やマルシェなどでお見かけするのは、優しくて自然体でちょっと控えめな恵さん。

 

今回たくさんお話させていただいて、その印象はもちろん変わらないのだけれど、そのやわらかさの中にスッと一本通った芯みたいなものを持っている方だな。と感じました。

 

そして、人にもお菓子作りに対しても「心」で接する恵さんの作るお菓子たちは、どれも美味しくあたたかく、ハッピーになれる。

ファンが多い理由に納得です。

 

 

また、お菓子買いに来よう。(もちろんこの日もお買い上げ。)

また、恵さんに癒されに来よう。

 

と、心の中でそう思うのでした。

 

 

 

 

マルシェなどでも定期的に「お菓子作りのワークショップ」をされています。

 

どこかで見かけた際にはぜひ参加してみてくださいね!

 

恵さんが優しく、お菓子作りの楽しさを教えてくれますよ♪

 


Kei’s-factory(ケイズファクトリー)

[ 住所 ] 熊本県熊本市中央区黒髪2丁目30-11

[ 営業時間 ] 11:00〜19:00

[ 定休日 ] 不定休

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